大東亜戦争 日本艦船戦時日誌の新入荷情報!
林寛司/編著 2012年発行
昭和16年12月8日に勃発し昭和20年8月15日に終戦となった大東亜戦争は、広大な海域で繰り広げられた海の戦闘であった。これらの艦船は敵艦や敵機との戦闘で被害を受ける外、港や錨地で碇泊中や航海の途中で攻撃を受け損傷し沈没した。さらに僚船との衝突、海図の不備や濃霧が原因で座礁等、敵の攻撃によらないものも多い。
人的損害の規模は一挙に4,755名が戦死したとされる陸軍の軍隊輸送船・玉津丸のような場合と漁船や機帆船のように僅か10名前後しか乗り組んでいない場合等、様々である。しかし人命損失の多寡で艦船被害の重大さに差があるわけでなく、命を失った人々とその遺族にとっては、理由や状況がいかなるものであろうと、命を失った事実そのものが重大である。
戦後70年以上過ぎた今日でも海軍艦艇はともかく民間船の被害を網羅して記録したものは皆無であることから、広大な海に戦没者の墓標を建てることになると考えて本書をまとめた。