入荷!『中国篆刻叢刊』全41冊揃
小林斗盦編 1981年刊
殷時代の遺物といわれるものも伝えられている印章、その印が芸術の一分野とされるようになったのは元時代のことといわれます。それまでの印材は玉や金など硬質なものが多く、その加工は専門の職人の手によらなければ困難でした。ところが元時代になると玉や金などよりも加工が簡単な蝋石が発見されたため、文人が自らの手で印を彫ることができるようになり、篆刻芸術への道が開かれます。琴棋書画は文人のたしなみといわれますが、篆刻も文人の芸の一つとして挙げられるほどに発展してきました。
『中国篆刻叢刊』は主に明代から近代にいたる印影を40冊の書籍にまとめた一大叢書です。
これまでにも、文彭、何震、丁敬・陳鴻寿等いわゆる西レイ八家、鄧石如、呉譲之、趙之謙、呉昌碩、斉白石など著名な作家の作品を収めた書籍は刊行されていましたが、これほど大規模に印人の作品を収集した叢書は『中国篆刻叢刊』が初めてです。この叢書でなければ容易にその作品を見ることができないような作家の印影も数多く収められているので、書家・篆刻家・篆刻好きな人には大きく役立つ書籍といえるでしょう。各巻巻末に解説が書かれているところも嬉しいポイントです。
今回入荷した商品には別巻も付属しており、41冊の完全揃いとなっております。