『全釈漢文大系』全33冊揃い(集英社) 新規商品のご案内

宇野精一ほか 1973年 集英社 

1970年代から刊行され、当時を代表する中国研究者が施した訳注で親しまれた漢文の叢書、『全釈漢文大系』全33冊揃いが入荷いたしました。

この『全釈漢文大系』は戦後に刊行された漢文叢書の代表的なものとして人気の高い書籍です。漢文による作品が広く受容されてきた日本においては戦前から多くの漢文叢書が刊行されてきました。『国訳漢文大成』、有朋堂の『漢文叢書』、『漢籍国字解全書』など、現在でも数多くが古本として流通しています。現在では、漢文の叢書といえば明治書院の『新釈漢文大系』が有名でしょう。2018年に全120巻が完結したときには、ようやく完結したかと感じた方も多かったのではないでしょうか。

さて、ここで頭に浮かぶのは、どうせ買うなら古い『全釈漢文大系』よりも新しい『新釈漢文大系』のほうがよいのではないかという考えです。確かに『全釈漢文大系』に収録されている作品の多くは『新釈漢文大系』にも収録されています。研究が進み変わった部分もあるでしょう。そんな中で本書の利点としては次のようなことを挙げられるでしょう。

(1)四書五経のほとんどが収録されており、そのほか文選・韓非子・孫子など有名な作品も読むことができる、(2)山海経・列仙伝を詳しい注釈で読むことができる、(3)最近完結した『新釈漢文大系』の方が新しいという印象を持つが、作品によっては『全釈漢文大系』の方が新しい刊行の場合もある、(4)『新釈漢文大系』とは異なる解釈を知ることで多様な考え方ができるようになるかもしれない、(5)分量が少ないからこそ保管スペースも必要ない、(6)財布に優しい。

この機会に、日本で古くから読まれてきた漢文作品を『全釈漢文大系』で読んでみませんか。

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全釈漢文大系


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