新入荷書籍!!『吉野作造選集』(岩波書店)
岩波書店 1995年刊
大正時代頃の自由主義的な風潮、いわゆる「大正デモクラシー」に大きな影響を与えたことで知られる政治学者、吉野作造の選集を入荷いたしました。
明治11年(1878)、現在の宮城県大崎市古川十日町で生まれた吉野作造は、東京帝国大学を優秀な成績で卒業後、明治39年(1906)には袁世凱の招聘を受け渡清し、その子どもの家庭教師となりました。帰国後は大学教師として勤める傍ら、『中央公論』などの雑誌に評論を発表し、徐々に政治論客としての地位を築きます。その思想は「民本主義」（「民主主義」の誤字ではありませんよ）という概念を尊重したものといわれ、現在では、いわゆる「大正デモクラシー」に影響を与えた代表的な人物として教科書をはじめ近現代史に関する書籍で言及されることも多く、その名前は広く知られています。
今回入荷した商品は、『吉野作造選集』全16冊に加え、矢内原忠雄や岡義武など、吉野作造の講義を受けた学生が残したノートからその講義を再現した『吉野作造政治史講義』(岩波書店)とセットでの販売となります。
近代日本の政治や文化を知るうえで有益な書籍です。政治学や日本近代史に関心のある方は、ぜひこの機会にご検討下さい。
