『法句経の研究』入荷のお知らせ
水野弘元 1981年 春秋社
法句経は仏教の教えを短いアフォリズムで伝えた韻文の経典だ。近年ではパーリ語の「ダンマパダ」という呼び名でも知られている。
数ある仏教経典のなかでも、スッタニパータと並び最も古い経典の一つといわれている。
古くから漢訳が存在していいたため、日本にも伝来していたが、大乗仏教が主流の日本においては、法句経は上座部仏教の教典とされ軽視された。
明治以後、仏教学研究の進展とともに法句経も重要視されるようになり、現在では多数の日本語訳が出版されるなど、一般にも広く知られるようになった。
筆者の水野弘元は日本を代表する原始仏教の研究者だ。
本書は日本における法句経研究の基本となる書籍だ。法句経のみならず、原始仏教を研究するにも有益な書籍だろう。