新着情報『弘法大師 空海全集』全8冊揃

筑摩書房 1991年刊 

空海は平安時代の日本を代表する僧侶の一人だ。

地方の豪族に生まれ、都の大学寮で勉強をする機会にも恵まれたが、それらの教えに疑問を感じ、山林での修行など様々な遍歴を重ね、後に出家する至ったという。

留学僧として唐に渡り、密教の第七祖である恵果に師事すると、短期間にしてその灌頂を受けた。

帰国後、高野山に修行の場を定め、中国伝来の真言密教の教えを広めた。その影響は真言密教界のみならず、仏教界全体、延いては日本文化全体にも及んでいる。

「弘法にも筆の誤り」という諺からも察せられる通り、書家としても第一流の人物と評価されている。その書簡である「風信帖」などが国宝に指定されていることは多くの人の知るところだろう。

本書は、仏教に関する著作のみならず、詩文などまで網羅して収録した全集だ。空海に関心のある方が持っていて損のない書籍だろう。

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